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鳥人間コンテスト [├雑談]

■鳥人間コンテスト

今年も鳥人間コンテストが放映された。

今回は、我らがアスランマリオさんの所属チーム、「飛びたい野田、空でいい野田」→も参加とあって、いつもの年よりぐっと親近感が沸いた。

 

■ニワカ設計者

Wカップの時期にニワカ解説者、ニワカ監督が増えるのとまったく同じで、ヒコーキ好きなオイラは、どうしてもニワカ設計者の目で見てしまう。

限られた人力で少しでも長く飛ぶためには、1gの無駄も削ぎ落とした設計とするのが大前提。

今回も何機か登場した「先尾翼方式」(水平尾翼が前にくる形)は、水平尾翼が後ろにくる通常型と比べて、主翼を小さくしてロスを減らせるメリットがある(通常の水平尾翼が下向きの揚力を発生させてピッチコントロールをしているのに対し、先尾翼は上向きの揚力を発生させるため)。

機体をより軽く、コンパクトにできるので、抗力も小さくなり、パイロットへの負荷も軽くなる。

最長距離の新記録を狙うためには、パイロットは1時間以上ペダルをこぎ続けなければならない。

空力的な理想で言えば、絶対先尾翼にすべきだ。

そして、全長を短く切り詰め、機体強度を最小限に留めた軽い機体にして、水面ギリギリを飛び、地面効果を最大限に利用して体力の消耗を最小限とすれば、記録は出る。

・・・と、素人のオイラでも思いつく。

 

■理想と現実

しかし現実には、記録を出すのは大抵オーソドックスな形状のヒコーキであり、結構高い高度を維持して飛び続けることも多い。

 

非常に非力な人力を活かすために、つい理想の形状、飛行状態を追求したくなるが、

それはすなわち、アクシデントに対するマージンの減少を意味する。

ヒコーキは元々相反する要素が与える影響が大きい。

特に「人力機」の場合、総重量は極限まで軽く、そして主翼は非常に細く、長いものにしなければならない。

そんな、特化したヒコーキだからこそ、風がヒコーキに与える影響は非常に大きい。

そして相反する要素が与える影響もさらに大きくなる。

軽さの追求は強度不足に直結するし、速度を増す形状にすることは抗力の増加、パイロットへの負荷、ちょっとのことで落ちやすい機体ということになる。

「より軽く、より小さく」と理想を追求する部分と、ロスを承知で一見無駄とも思えるものを残す部分-

そのバランス加減の優れたヒコーキと、優れたパイロットの組み合わさったチームが結果として記録を残すのだと思う。

番組の最後に出てきたタイムトライアル部門での頂上対決はそれを象徴していた気がする。

 

■嬉し涙

でも、そんなヒコーキのメカニカルよりもオイラが遥かに心を動かされるのは、やっぱり人間ドラマだ。 

この番組では、参加者が泣くシーンがそこここに出てくる。

プラットフォーム上に自分たちのヒコーキが現れただけで、もう流れる涙。

このシーンを、何度夢に見たのだろう。

この段階に来るまでに、一体どれだけの熱い思いと時間を仲間と共に共有したのだろう。

副産物として恋の一つや二つ、生まれて当然だ。

 

無事に離陸が成功し、飛び続けるヒコーキを見て流れる涙。

己の限界を振り絞って、1分でも、1秒でも浮かび続けるため、懸命にペダルをこぎ続けるパイロットの姿に流す涙。

自身のチームの目標を達成して流す涙。

新記録を打ち立てて流す涙。

こんなにいろんな種類の涙が見られる番組も珍しいのではないか。

 

■悔し涙

でもやっぱり、圧倒的に多いのは悔し涙。

多大の時間と費用をかけ、様々なことを犠牲にして心血注いで作ったヒコーキに、パイロットを乗せることすらできず、棄権に終わるチームがある。

自分たちのヒコーキが美しく空を舞う姿を夢見続けたにもかかわらず、

無残にも墜落してしまうヒコーキ

チーム全員の献身的な努力と期待を一身に背負い、

そして目標を達成することができなかった失敗の責任までも1人で背負い込み、仲間に詫び、号泣するパイロット

 

こういうイベントでは、パイロットや設計など、チームの華やかな部分に目が行きがちになる。

でもその人たちだけでヒコーキは飛ばせない。

仲間の食事を作ったり、飲み物を買ってきたり、掃除をしたり・・・

そんな、ヒコーキとは直接関係の無い山のような周辺の仕事をこなしてくれる人たちあってこそのプロジェクトだ。

直接ヒコーキに携わる仕事をしなかったとしても、その涙の価値は等しくかわらない。

 

そしてオイラは、そんな涙を流せる人たちが心底羨ましい。

努力しても思い通りに行かず、「悔しい」と思うことはあるけれど、

涙が流れるほどに悔しい、と思うことはそうそうない。

そしてそんな涙を一緒に流せる仲間がいるというのは、本当に素晴らしいことだと思う。

悔し涙は、濃密な努力を熱い気持ちで重ね続けた人だけに流すことを許される涙なのだ。

オイラがそんな涙を流せたのは、いつのことだったろう

 

   人力ヒコーキに関わったすべての皆さん

                  本当にお疲れ様でした

                  そして感動をありがとう


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コメント 13

ハイマン

おやようございます!
鳥人間コンテスト子どもの頃から比べるとすごい飛距離の伸びに
驚きます。機体技術の進化を実感できる場ですね!
エンジンは人間で変わってないですからね!
1gでも軽く! これで私は失敗しちゃったからな~
最近 保守的になっちゃってます・・・
by ハイマン (2006-09-25 07:10) 

ばう

いつの大会だったか・・・・。 まだ飛行距離が1kmにも満たない頃に、
すごく期待されたカッコいい機体が飛び立ってすぐに、CCDカメラが
操縦者の無念の顔と声を残していたのを今でも覚えています。
それは・・・「あっ!!チェーンが外れた!!」 というものでした。
機体に加えて駆動系の設計製作にも落とし穴があり、難しいものだと
つくづく思った琵琶湖畔でした。
by ばう (2006-09-25 12:11) 

コスト

コメントしたい記事がいっぱい残ってるんですが、知り合いがでてたとなるとやっぱ見方違いますね~^^
初めてアスランマリオさんのブログにいってみてきましたー
出場された方々おつかれまでした☆
by コスト (2006-09-25 22:12) 

とり

■ハイマンさん
ハイマンさんの世界を相手にする挑戦と、相通ずるものがいろいろありそうですね。
技術の進歩と共に記録が伸びているわけで、新技術を取り入れるのは方向性としては間違っていないんですけど、どの時点でどの程度取り入れるかというタイミングの問題になるのでしょうか?いや想像なんですけど。応援してます!
コメント&nice! ありがとうございました。

■ばうさん
そういう系のトラブル、つきものですよね。たくさんのスタッフの時間とお金が一瞬にして・・・という感じですから、そのショックやいかばかり。と思います。
コメントありがとうございました。

■コストさん
>コメントしたい記事
ありがとうございます!ぼちぼち見てやってくださいませ。
ホント、今回は身を乗り出すようにして見てました。
コメントありがとうございました。
by とり (2006-09-26 22:00) 

風

とりさん 初めまして。
楽しいブログですねー(#^.^#)
「風」関連のブログ・・・親しくして頂けましたらうれしいです。
よろしくお願いします。
by 風 (2006-09-26 22:34) 

ジョルノ飛曹長

鳥人間・・・・昔よく見ましたよ(^_^)
あれ琵琶湖でしたよね。
昨日行ってました、琵琶湖の近くで仕事だったので。
昔、パフォーマンス部門で、ゼロ戦が出たことがあるんです。
空中分解して飛距離5メートルくらいでしたが・・(^_^)
最近は材料も良い材料が流通しているんで、以前とは比較にならないくらい飛ぶんでしょうね。
by ジョルノ飛曹長 (2006-09-27 01:52) 

マリオ・デ・ニ−ロ

琵琶湖ではホントに泣けるんです。だいの大人がみんな目から汗を出しています。
鳥さんはじめご声援管吸った皆さんありがとうございました。
by マリオ・デ・ニ−ロ (2006-09-27 02:12) 

鳥人間コンテスト、昔見て感動したのを覚えています☆
それぞれドラマがあるのですね!!
by (2006-09-27 20:17) 

とり

■風さん いらっしゃいませ~ ヽ(*´ヮ`)ノ
こちらこそ、宜しくお願いします!
コメント&nice! ありがとうございました。

■ジョルノさん
高度10mから飛び出して、飛行距離5mですか・・・
パイロット、痛そうですね~
仰るとおり今は記録がすごく伸びてますよ。対岸から折り返すヒコーキが現れ始め、飛行距離は20,30kmの世界です。隔世の感ですね。
コメント&nice! ありがとうございました。

■アスランマリオさん
テレビでは映しきれないたくさんの涙があるんでしょうね。オイラの強い思い入れのままに妄想記事書いちゃいましたけど、事実と著しく異なる部分ないでしょうか?大丈夫だったかなぁ。
コメントありがとうございました。

■ひこうきさん
おお、ひこうきさんも以前見ておられたのですね。ん~、いろんなドラマがあると思いますよ。オイラの勝手な想像ですけどね。
コメント&nice! ありがとうございました。
by とり (2006-09-27 22:48) 

ジョルノ飛曹長

折り返す飛行機までいるんですか!?
それはすごいですね。

零戦のパイロットはそれはもう痛そうでしたよ。(^_^;)
バラバラになって墜ちてるから、水面にあたる痛さ+残骸がぶつかる痛さで2倍の痛さじゃないですかね(^_^;)
by ジョルノ飛曹長 (2006-09-27 23:26) 

とり

ジョルノさん
でも本当に痛いのは・・・きっと心でしょうね(うまいこといった
コメントありがとうございました。
by とり (2006-09-28 22:07) 

catenamas

研究室の学生も参加しに行ってました。わが大学は伝統的に、鳥人間コンテストがとっても強く、入賞常連です。今年は、ダメだったらしく、校舎脇でさびしく解体されていました。でも帰って来た学生は晴れ晴れしていましたよ!
by catenamas (2006-10-03 02:19) 

とり

catenamas さん
おお、そうなんですか!帰ってきて晴れ晴れというのがいいですね。
コメント&nice! ありがとうございました。
by とり (2006-10-03 22:12) 

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