So-net無料ブログ作成

ボーイング王国日本 [├雑談]

ボーイング787の受注が絶好調だ。

  少し古い話になるが,2004年4月26日,ANAは767の後継機に世界で初めて787(当時の呼称は7E7)の導入を正式決定した。今後使用機材を767→787に順次更新していく。ANAの導入決定でボーイングも787の製造を正式決定し,最初の引渡しもANAだそうだ。ANAは7E7のローンチ/キックオフカスタマーということになる。なんでも767と座席数はほぼ同じだが,燃費が20%向上しており,航続距離が長いのが特徴だそうだ。   

  そして世界一ボーイング好きのJAノLも先月(2005年5月9日)787を30機(オプション20機)契約締結した。日本の中型旅客機は現在ボーイングの767とエアバスのA300-600が使用されているが,これらは今後順次引退し,中型機は787で占められることになる。

  さらにJAノLは787の契約を行った同じ日に,小型機の737-800を30機(オプション10機)採用することを正式発表している。

  対するANAも,小型機は現在エアバスのA320,321を使用しているが,これらも順次廃止し,今後はB737NGに統一することで決定済みだ。

今回のANAとJAノLの決定により,今後日本の国内線使用機材は,

大型機→ボーイング777
中型機→ボーイング787
小型機→ボーイング737   でほぼ独占されることになる。

  日本の国内線はボーイング王国となるのだ。

 

  世界的に見れば,ここ数年は営業成績の各部門でエアバスがボーイングを上回っており,大手エアラインでボーイングしか使用したことがないのは,これまでJALのみだった(JASとの統合でJASが使用していたエアバスの機材を一時的に使っているが)。

  787の好調もあり,ボーイングは5月末で,既に去年1年間の受注機数に達してしまった。ボーイング好きのオイラにとってはまったくもって嬉しい限りだ。

  欧州各国はエアバスの機体製造に深くかかわっており,エアバス機を使用することは国益にもつながる。さらに欧州の空港は,霧で視界が悪くなる空港が多く,そうした欧州独特の空港環境のこともエアバス機の設計思想には盛り込まれている。こうした理由から欧州でエアバス機を選択するのは自然な流れだと思う。

  一方,ボーイングが新型機を発表するたびに,日本の製造シェアは確実に上がっている。しかも,重要部品の製造を任されるようになっている。日本の空港環境で言えば,日本は人口密度が高く,利用客は多いものの,空港の整備が遅れており,発着枠が限られている。そのため国内線であるにもかかわらず,幹線は大型機を使わざるを得ない。でも航続距離は短くていい。B747-400Dは,そんな日本のためだけに作られたオーダーメイドのヒコーキだ。国内線専用ジャンボに限らず、ボーイングと日本の航空会社との結びつきは非常に強い。日本のそういう独特な環境に適した機体をデザインするよう,メーカーにどの程度の発言ができるかということを考えても,日本の航空会社がボーイングを選択する機会が増えていくのは自然なことだと思う。

  日本国内という使用条件,コストなど様々な要素を考慮に入れ,日本の航空会社が「より安全に,より安く,より快適に」を実現するために,結果として選択する旅客機がボーイングになるのは結構なことだと思う。

 

しかし,心配がないわけではない。

というのは最近の両社で相次ぐトラブルがあるからだ。

  トラブルといっても種類によって深刻の度合いはピンキリだが,乗員乗客が死亡してしまう事故は別として,航空会社が最も恐れているトラブルは多分,「設計,製造ミスが原因と考えられる重大なトラブル」だ。

  原因が乗員,整備員のミスであれば,基本的には再発防止策を徹底すればよい。しかし,設計,製造上の重大なミスがあると判明した場合,航空会社の役員がカメラの前でそろって頭を下げ、「次からは気をつけます。ごめんなさい」だけでは済まされない。そのヒコーキの不安な部分がすべて取り除かれない限り、少なくとも同一機種は運行停止となる。もし問題箇所と同様の部品,同様の設計思想を他の機種にも採用していたとしたら,その機種も運行停止になる。運行停止期間は様々だが,現にこれまでそういうケースは何度もあった。

 

  こうもボーイング一色で,しかも3種類の機材だけで国内の100人以上の旅客機が占められてしまうと,上述のメーカーの製造不良によるトラブルが起きてしまった場合,国内線のすべての大型機が運行停止とか,国内のほぼすべての旅客機が全面運行停止となり,国内を飛び回るのはコミューター機のみ,いうことだって絶対に起こり得ないとは言い切れないのだ。

  機種を絞ることのメリットは多い。しかし経済的メリットと引き換えに今後、「万が一」が発生した時には非常に脆い状態になってしまうのだ。

ちょっと心配。 


コメント(1)  トラックバック(1) 
共通テーマ:ニュース

コメント 1

とり

■Krauseさん
nice! ありがとうございます。

■verba-k さん いらっしゃいませ~ヽ(*´ヮ`)ノ
TB ありがとうございます。
by とり (2007-10-12 09:59) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1