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新田(生品)飛行場跡地 [├空港]

 2009年5月 訪問 

生品飛行場.PNG

群馬県太田市新田市野倉にかつて陸軍の飛行場がありました。

因みにここから北北西6.2キロのところに前記事でご紹介した桐生愛国飛行場が、

そしてここから南東11.2キロのところに太田小泉飛行場がありました。

それぞれ成り立ちの異なる飛行場なのですが、すごい密度ですね。

飛行場は上図の周囲の道路などまったく無視した四角の地割部分がそれです。

一辺1.6キロという広範囲に渡って周辺と45度のズレがあるため、

地元の方でも方向感覚を狂わされるそうです。

 

余談ですが、群馬県といえば「かかあ天下と空っ風」。

この「空っ風」とは、当飛行場の北西(飛行場の向きのほぼ延長線上)にある

赤城山から吹き降ろす強風のことで、この赤城颪などを考慮したためにこんな向きになったのだそうです。

← のところから撮影してみました。

 

D20_0012.jpg

この真っ直ぐの道が飛行場の南東の境界線。向かって右側が飛行場跡です。

(向こう側に渡ってから)カメラを右側に振ってみると・・・

 

D20_0010.jpg

こんな感じ。

おや?

画面左側の草むらに何かありますね? 行ってみましょう。(わざとらしい)

 

D20_0006.jpg

 「少年飛行兵操縦教育校
  旧陸軍熊谷飛行学校
  陸鷲修練之地
  新田教育隊跡地」

 と書かれてました。

 

ところでこの飛行場の呼び名なのですが、

サイトによって「新田飛行場」、「生品(いくしな)飛行場」と名称が異なります。

飛行場があった当時ここは、「新田郡生品村」でした。

おおよそですが、軍関係は「新田飛行場」と呼び、

地元自治体は「生品(いくしな)飛行場」と呼んでいるケースが多いような気がします。

因みに「新田町の歴史年表」では、「生品飛行場」と表記されていました。

 

この場所はその後どんどん合併が進み、生品村→新田町→(現)太田市と変化しました。

予備知識なしで一から調べるオイラのような部外者にとって、

平成の大合併はまったくもってやっかいです。

 

新田飛行場.JPG
写真:国土画像情報(オルソ化空中写真) 国土交通省
撮影年度:1974年 地区名:桐生、上野境 編集・加工:空港探索・とり

1974年の写真。

確認できる地理院の最古の地図(1947年撮影)でも既に畑になっていて滑走路の形跡は見当たりませんでした。
(下記リンク参照)

 

D20_0018.jpg

 

D20_0014.jpg

上の2枚は、飛行場跡地のほぼ真ん中の風景です。

 

新田(生品)飛行場:map  


       群馬県・新田(生品)飛行場跡地       

兵器の主力は戦艦から航空機の時代へ移行し、陸軍内部でも航空機の増強が叫ばれ始め、飛行機の操縦者を大量に養成する必要が出てきた。操縦技術を習得する専門学校として1935年に熊谷陸軍飛行学校開校。その実習地として選ばれたのが当地区であった。当時は掩体壕が30基ほどあったのだそうです。

新田(生品)飛行場 データ
設置管理者:日本陸軍
所在地:群馬県新田郡生品村(現太田市新田市野倉)
座 標:N36°20′10″E139°18′30″
面 積:256ha
磁方位:14/32
*座標はグーグルアースから。

沿革
1938年 03月 生品飛行場完成。一番機飛ぶ
1944年 09月19日 生品飛行場の練習機同士が生品村国民学校上空で衝突。搭乗員全員死亡
      12月 飛行場内に中島飛行機太田製作所の疎開工場が設けられる
1945年 07月01日 朝6時、艦載機の編隊2~10機が太田、生品飛行場に爆撃、機銃掃射
      同日9時半から約40機が主力をもって生品飛行場攻撃
      ?日 12機の艦載機により空襲を受け、石油に引火して火災発生 
      10日 機銃掃射、爆撃を受け、飛行場としての機能喪失 
      28日 熊谷方面から3編隊で進入、P51 240機のうち数十機が太田地方へ、
      このうち3機は生品を攻撃(米軍資料では都良崎を主目標とした26機が生品も攻撃。となっている)
      08月14日 夜、生品飛行場および市野井、村田など空襲
      10月14日 生品飛行場に40人進駐
1946年 03月12日 生品飛行場跡地に入植開始

この記事の資料:
鳥之郷国民学校昭和20年度教務日誌
太田市通史編 近現代
群馬の戦争遺跡
新田町誌第一巻「通史編」別冊付録・新田町の歴史年表

関連サイト:
国土地理院 1947年10月当時の写真(USA  ) (■→「同意する」→戻る→再度■をクリック)   
電撃! 激坂調査隊が行く/旧陸軍の飛行場跡をめぐる      
↑情報の極めて少ない飛行場なのですが、非常に良質のサイトです。
オイラもこんな記事が書けたら・・・と思いました。脱帽です。


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